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毎年夏になると、戦争に関する本を一冊読むことが、いつしか私の習慣になっていました。 小学生の頃も、「ビルマの竪琴」、「はだしのゲン」、「ガラスのうさぎ」等、色々読んだことを思い出します。 今年は、浅田次郎による「終わらざる夏」を読みました。 玉音放送後に勃発した千島におけるソ連との戦闘を著した本に初めて出会いましたので、興味深く読みました。フィクションではありますが、印象的なくだりが多々ありました。 ・千島に無傷、かつ、最新鋭の陸軍戦車部隊が存在した理由 ・召集対象を決める動員参謀の苦悩 ・缶詰工場に勤務する函館女学生の北海道への帰還劇 ・45歳という高齢ながら米国との和平通訳のために招集された編集者と家族への愛情 ・その編集者が銃弾飛び交う中、ソ連兵士と英語で何とか意思疎通をとろうとするくだり ・軍の中では神格化された富永軍曹が母にあてて書いた遺書 ・降参した相手に対して攻撃を加えることに苦悩しつつ、千島へ向かうソ連兵士達の心情 富永軍曹の遺書にこんなくだりがあります。 「熊(熊男という名前です)ワ ケンカニ負ケタ者ヲナグッタタメシアリマセヌ。モシソノヤウナヒケフ者ガ居タラ 熊ワユルシマセヌ。ヒケフ者をユルスワモットヒケフナノデ熊ワ戦ヒマス。軍隊ワ熊ノ父デアリマス。(中略)ソノ父上サマガ負ケテカウサンシタノニナグラレルナラ 熊ワ命ヲカケテ戦ヒマス」 降伏後に始まった戦い。世界からは非難され、天皇命令に逆らう形になり、家族への思いと望郷の念にかられながら、ソ連軍に立ち向かった男達に思いを馳せました。 日本が侵略されるという事態が起きれば、現代に生きる男たちはどうするのでしょう。 アジア各国の対日感情、賠償責任、沖縄基地問題、靖国参拝(小泉首相でなくなってからはあまり話題になりませんが)等々、様々な問題はあります。ただ、「戦争を忘れない」と口では言いながら、タブー視しているのが今の日本の現状でしょう。 平和の大切さについて教育を受けてきた私たちですが、そんな事態になれば、右も左も関係なく、祖国を守るために戦う男でありたいという思いも抑えられなかったのが、正直な読後感でした。 |
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